LADSPA

LADSPAについて

Linux Audio Developer's Simple Plugin APIの略で、オーディオデータに各種エフェクトをかけたり、オーディオデータを生成したりするためのプラグインの仕様を定めたAPI。仕様はシンプルで、SDKはライブラリではなくladspa.hという単一のC言語ヘッダファイルの形となっている。[23]

名前にLinuxと付いており、元々GNU/Linux向けに作られたものではあるのだが、Linuxの機能に依存するものではなく、仕様そのものはOSやアーキテクチャには依存しない[24]

プラグインはLADSPAプラグインに対応した全てのソフトウェア(LADSPAホスト)から利用でき、単体では動作しない。

LADSPA対応ソフトウェア(LADSPAホスト)

LADSPAプラグインを用いてエフェクトをかけたり音の生成をしたりするプログラムはLADSPAホストと呼ばれる。

表30 LADSPAホストの例

アプリケーション機能・備考
JACK Rackリアルタイムなエフェクト処理(入力ポートから入るオーディオにイコライザ・リバーブ・エコーなど様々な効果をかけて別のJACKアプリケーションやサウンドカードへ出力できる)・使用プラグイン情報と設定値はファイルに保存可
AudaciousのLADSPA Hostプラグインリアルタイムなエフェクト処理(Audaciousの他のエフェクトプラグインと同様にLADSPAプラグインによるエフェクト処理を行って出力)
Audacity音の生成(ジェネレーター)とエフェクト処理
Hydrogen個別の音(種類)に対するリアルタイムなエフェクト処理(FXと呼ばれる)

LADSPAプラグインの配置ディレクトリと探索ディレクトリ

LADSPAプラグインは一般的には/usr/lib/ladspa/以下に配置され、LADSPAホストは通常ここから探索を行うが、環境変数LADSPA_PATHで探索ディレクトリを指定することもできる。LADSPA_PATHの内容は追加の探索ディレクトリをコロン区切りで記述したものとなる。

例41 環境変数LADSPA_PATHの例

/home/[ユーザ名]/.ladspa:/usr/local/lib64/ladspa:/usr/local/lib32/ladspa:/usr/lib64/ladspa:/usr/lib32/ladspa

listpluginsコマンドは利用可能なLADSPAプラグインの情報を一覧表示し、環境変数LADSPA_PATHも使用できる。

関連セクション

LADSPAのプラグインパッケージ

一部のプラグインパッケージでディストリによってパッケージ名が異なる場合があるが、多くは[名前]-plugins形式の名前となる。

表31 LADSPAプラグインのパッケージ名

名前 Debian/Ubuntuのパッケージ名 (Ubuntu 12.10時点)
amb-plugins amb-plugins
CMT (Computer Music Toolkit) cmt
calf-plugins calf-plugins
caps-plugins caps
fil-plugins fil-plugins
foo-plugins ladspa-foo-plugins
Invada Linux Audio Plugins / LADSPA版 invada-studio-plugins-ladspa
mcp-plugins mcp-plugins
rev-plugins rev-plugins
swh-plugins swh-plugins
tap-plugins tap-plugins
vco-plugins vco-plugins
wah-plugins wah-plugins



[23] 実際にはサンプルプラグインや小さなツールのソースが付属する

[24] コンパイルされた個別のプラグインは共有オブジェクトなので、OSやアーキテクチャに依存する